25年度の年金額

 12月の消費者物価が発表され、25年度の年金額の物価スライド率が確定しました。24年の物価変動率は0.0%、したがって、年金額も変更なし。基礎年金の満額は78万6500円、厚生年金に適用される物価スライド率は0.978で、24年度と同じです。

 この時期はFP試験のテキストや問題集の新年度版への衣替えのための作業が立て込みますが、今回は金額がかわらないので手間がだいぶ省けます。その意味では小職にとっていい知らせです。いまの特例水準は、上昇した場合は前年度どおり、下落した場合のみ年金額も下方修正ということになっています。24年11月までの数字をみると微妙なところだったので、変動率がマイナスにならないことをひそかに期待していました。

 ただし、25年10月からは特例水準解消のため、物価の動きとは関係なく、年金額が1%減額されることになっています。したがって、10月からの年金額、物価スライド率は以下のとおりになります。

 

物価スライド率:0.978×0.990=0.96822 → 0.968

基礎年金の満額:804,200円×0.968=778,465.6円 → 778,500円

 

 もっとも0.968の数値は、法律の条文からは上記のとおり計算されますが、実際には「政令で定める」とされていますので、正式には政令を待つ必要があります。

 FP試験を受ける方は、25年9月の試験までは、これまでどおり(24年度)と同じ数値を覚えておけばいいですが、26年1月の試験では10月以降の年金額が問われれば数値が変わることになります。(2013.1.26)